携帯電話の業界団体GSMAが、SIMベースのNFCについての仕様を公開しました。世界45の主要キャリアがSIMベースのNFCを推進しているようです。
GSMAは世界中の携帯電話事業者で構成される業界団体で、220以上の国にまたがり、800以上の通信会社が加盟していて、無線通信技術の相互運用性を確認する標準化団体です。ここでの決定は事実上の世界標準となる事が多いのですが、そこでSIMベースのNFCに関する仕様が公開されました。
SIMベースのNFCとは SIMカードにNFCチップを統合する事で、これによりNFCデバイス間でのNFCのシームレスな相互運用が可能になるほか、通信キャリアやネットワーク、デバイスの種類に縛られず、世界中のNFCサービスをシームレスに受ける事が可能となります。またNFCが端末本体から切り離される事により、セキュリティ性が向上するとも言われています。
このSIMベースのNFCに関しては、世界の主要なキャリア45社が賛同を示していて、その一覧は以下の通りになっています。
América Móvil, AT&T, AVEA, Axiata, AXIS, Bharti Airtel, Bouygues Telecom, CSL, Deutsche Telekom, Elisa Corporation, Emirates Integrated Telecommunications Company PJSC (du), Etisalat, Everything Everywhere, Globe Telecom, KPN, KT Corporation, Maxis, Mobily, MTS, Orange, Proximus, Qtel Group, Rogers Communications, Saudi Telecom Company (STC), SFR, SK Telecom, Smart, SOFTBANK MOBILE, Telecom Italia, Telecom New Zealand, Telecom Slovenije, Telefónica, Telekom Austria Group, Telenor, TeliaSonera, Telus, TMN, Turkcell, Verizon, VimpelCom, VIVA Bahrain and Vodafone Group. Additionally, ISIS, the organisation formed by AT&T Mobility, T-Mobile USA and Verizon Wireless
米国の主要キャリアが全て含まれています。ちなみに日本でも、docomoやKDDI、Softbankが2012年末までにSIMベースのNFCを投入する事を発表していて、2015年までにはFelica(Type C)とNFC(Type A,B)を統合したSIMカードを投入する予定であると言われています。いま世界中でNFCをSIMに統合しようという動きが巻き起こっているようです。