iPhone4Sが発表されたばかりで気が早いような気もしますが、iPhone5(正真正銘の)はいったいどんな仕様になるんでしょうか?各アナリストの予想や業界情報などから、噂レベルですが情報をまとめてみました。
■iPhone5はLTEに対応する可能性が高い
アナリストによれば、iPhone5は2012年にLTE機能を搭載してリリースされると予想しています。
Will Strauss氏によれば、「アップルはLTEバージョンのiPhoneのために、iPhone5という製品名をセーブしています。そしてiPhoneに搭載するためのLTE技術はまだ使用する準備が整っておらず、来年の春まではリリースされないだろう。」と述べています
また、アップルは第一世代のクアルコム製LTEモジュールに不満を持っていたようです。「LTEチップセットはサイズがかさばり、デザイン面で不利になり、またバッテリー寿命も劣化させる。」というのが理由だったそうです。
しかし、Shimpi氏によれば、クアルコムはアップルの要望に耳を傾け、28nmプロセスで製造され、iPhoneの音声やデータ通信方式にも適合する「MDM9615」というチップを開発。サイズの小型化と消費電力の削減に成功しています。このMDM9615は2012年第二四半期までに登場するようです。
このような情報があるので、iPhone5がLTEに対応するのは期待しても良さそうです。
■クアッドコアのA6プロセッサを搭載?
iPhone4Sには1Ghzのデュアルコア A5プロセッサが搭載していますが、iPhone5にはクアッドコアのA6プロセッサが搭載されるとアナリストは予想しています。
Digtimesの報道によれば、アップルが台湾TSMCとA6プロセッサ製造の契約を結んだことが伝えられています。A6プロセッサは28nmプロセスで製造されるQuad-Coreプロセッサで、40nmプロセスのA5に比べて大幅に小型化・高速化されるようです。また、A6プロセッサはA5と同じCortex-A9アーキテクチャーを採用すると言われています。
■ディスプレイ
ディスプレイに関しては、有機ELを搭載するという話がありました。これはサムスンとアップルが、AMOLEDの技術で協力関係にあったからです。しかし最近の法廷闘争のおかげで、その関係にも陰りが見えています。
また、別の情報筋によれば、アップルは、有機ELよりもさらに進んだの技術である「量子ドットLED(Quantum Dot LED)」が搭載されるとの見方もあります。これは有機ELのように焼き付きが起こる心配もない、次世代のディスプレイです。しかしこれはまだ実用段階であるとは言えず、搭載される可能性は低いでしょう。
またiPhone5には曲面ディスプレイが搭載されるという話もありました。これはアップルが、曲面のガラスカバーを作れるガラス切断機を注文していた事がDigtimesの報道により明らかになったからです。曲面ガラスといえばGoogleフォンのNexus SやGalaxy Nexusが採用しています。
その他(NFC、ワイヤレス充電)
NFCやワイヤレス充電、バッテリー容量の増大など、様々な噂があります。NFCに関してはアップルが以前NFC技術者を募集していたと伝えられているので、かなり可能性は高いように思います。ワイヤレス充電については日本ではQiという規格で実用化されていますが、あまり海外では浸透していないようですね。しかしワイヤレス充電が可能になれば、無線での同期と合わせて、ケーブルレスのiPhoneが実現する事になります。とてもスマートではないでしょうか。
まとめ
LTEに対応する可能性は、かなり高いようです。iPhone4Sは下り最高21MbpsにHSPA+に対応していますが、iPhone5ではそれを大きく上回る通信速度を発揮できるでしょう。
登場次期は、先に述べられているLTEモデム「MDM9615」やA6プロセッサの出荷が2012年第二四半期以降(6月以降)と言われているので、少なくともそれ以降ではないかと思われます。